ハモニカ便り コアアートスクエアからのお知らせ
2025年01月02日
新年あけましておめでとうございます。
去年今年(こぞことし)節ある竹の青さかな 吉生
元日の夜明け、空は刻々と色を変えて、やがて遠く丹沢の山を朱く染める光景に眺め入りました。いつもと変わらぬ朝だけど一見平和で、人間の活動が一時停止した今朝のそれは、やはり空気も気分も違います。
高浜虚子の「去年今年貫く棒の如きもの」という有名な句があります。過去から未来へと時は流れていくけれど、一本の棒のように貫くべき大切なものがあるという虚子の思い。年が改まっても信念は変えないのだと。
虚子の句は好きですが、竹にも新年の感懐を託したく思いました。物事のけじめをつける節目も大切。竹の茎のように空っぽだが邪心ない無の境地というのも、風に揺すられても決して折れない強固な意志というのも。
二〇二五年 元旦